2009年5月21日木曜日

道徳


本当の道徳とは、

社会と関わるものではなく、自分自身に関わるもの。


こころ本来の衝動は、貪瞋痴だ。
人の生命の本能が貪瞋痴(とんじんち)なのですから善いことをしたがらないのは当然。
本能が穢れているのは仕方が無いが、もっと悪いことは偽善的にそれを隠そうとすること。

そのために、あふれるほどの理想や、道徳的な美しい言葉が、世の中にはあるのです。
自分がだまされるのはイヤだから「他人に嘘をつくな、真理を語れ」と言う。
自分のものを取られるのはイヤだから「他人のものを盗むな」という。


でも自分という人間も、隙があったら、ばれる恐れがなかったら、また自分が得をするならば、罪をも犯す。
そんなわけで、世の中から悪は消えません。
本当に悪を消したいと思うならば、自分の心の本能を理解して、それと戦わねばなりません。


道徳とは自分自身に言い聞かすものなのです。

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