2011年3月22日火曜日

鎮魂歌 


沖つ波 来寄する荒磯(ありそ)を 敷袴(しきたへ)の
枕とまきて 寝(な)せる君かも


万葉集 巻2-222 柿本人麻呂
(2-220)の反歌


柿本人麻呂が讃岐の国を船で移動中、狭岑(さみね)の島(香川県坂出市沙弥島)で、津波とも思える大波に遭遇し、櫓も折れんと必死のパッチで陸に漕ぎ帰った。
然しながら磯には遭難者が打ち上げられていた。
この短歌は、そんな大波で遭難した亡き人への鎮魂歌である。

(また、恋しい妻を想う心配性の男の気持ちを詠ってます)

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